2026.01.19
水泳・競泳
【パラリンピアン佐藤圭一】水泳の肩の動きを劇的に変える!大怪我から復活した「整える×鍛える」の秘密
「泳ぐときに肩が詰まる感じがする」
「ストロークで腕がスムーズに回らない」
「怪我の後、リハビリをしても以前のような可動域が戻らない…」
水泳における肩の痛み・肩の怪我は、多くのスイマーが一度は経験する深刻な悩みです。
「肩」は、推進力を生み出す心臓部。
しかし、その繊細さゆえに、一度動きが悪くなるとパフォーマンスは大きく低下してしまいます。
今回は、冬季・夏季の二刀流パラリンピアンであり、自転車の転倒による肩の大怪我を乗り越えて2024年パリ大会を目指す佐藤圭一(さとう けいいち)選手にインタビュー。
自転車の転倒による肩の大怪我から、
再び「泳げる肩」を取り戻すまでに行った
PRO-motion でのコンディショニングをもとに、
- なぜ水泳で肩が詰まるのか
- なぜリハビリ後も違和感が残るのか
- 再発を防ぐために本当に必要な考え方
を、スイマー目線でわかりやすく解説します。
目次
1. 選手を襲った絶望的な大怪我と「動かない肩」
2020年夏、トレーニング中の落車事故により、佐藤選手は鎖骨・肩甲骨・烏口突起の3箇所を骨折するという大怪我を負いました。
佐藤選手: 「ドクターからは普通ならレース復帰に1年、日常生活に戻るだけでも半年と言われるほど珍しい骨折でした。2ヶ月間肩を固定していた結果、思った以上に肩が動かなくなってしまったんです。」
リハビリを続けても、腕のねじりや肩を外に開く動きが制限され、肩周りの筋肉の硬直によって呼吸まで浅くなるなど、競技復帰には高い壁が立ちはだかっていました。

2. トレーナー解析:なぜ「泳ぐときに肩が詰まる」のか?
PRO-motionで評価した結果、
痛みの原因は「肩そのもの」だけではありませんでした。
原因①:肩の後ろ側の硬さが「前側の詰まり」を生む
手をバンザイ(ストロークの入水時)する際、重要なのは肩の後ろ側の柔軟性です。
しかし、
- 固定期間
- 動かさないリハビリ
- 巻き肩姿勢
が続くと、肩の後方が硬くなり、
腕の骨が前に押し出されます。
結果として、
肩の前側が詰まり、腕が上がらなくなるのです。

原因②:肋骨(胸郭)が動かず、呼吸が浅くなる
肩を動かさない期間が続くと、
あばら骨(肋骨)とその間にある肋間筋も硬くなります。
これが起こると、
- 胸が広がらない
- 呼吸が浅くなる
- 持久力が落ちる
水泳では、
呼吸の質=パフォーマンス。
肩の怪我が、
そのまま後半の失速につながっていました。

3. 肩の可動域を最大化する!「整える」と「鍛える」のプログラム
佐藤選手のスイム能力を回復させるために実施された、独自アプローチをご紹介します。
【整える】癒着をはがし、動ける環境を作る
手術の傷口や動かさない期間によって、皮膚・筋肉・筋膜がくっついて(癒着して)しまいます。
PRO-motionでは、
- カッピング: 吸い玉を用いて皮膚を吸引し、皮膚と筋肉の間の滑りを良くします。
- 細筋肉のほぐし: 肩の後ろ側にある細かな筋肉の輪郭を出し、関節が動けるスペースを確保します。
- 内旋・外旋の再獲得: まずは軽く内側にねじる動きから始め、1つ1つの筋肉の動きを丁寧に出していきます。
することで、
関節が安全に動けるスペースを取り戻します。

【鍛える】肩甲骨と体幹の連動を作る
腕を大きく回すために最も大事なのは、実は「肩甲骨を後ろへ向ける動き」です。
- 僧帽筋下部のトレーニング: 巻き肩になると肩甲骨が前へ倒れ、腕を回す軌道が小さくなります。背中の筋肉を使って肩甲骨を正しい位置に引き寄せるエクササイズを行います。
- 前鋸筋(ぜんきょきん)の意識: 本来、水をかく時に大事なのは「脇の下」の部分です。脇の筋肉を意識して水をかけるようにすることで、腕の力に頼らない力強いストロークが可能になります。
これにより、肩に負担を集中させないストロークが可能になります。

4. 変化を実感:「効率の良い動き」が若い選手に勝つ武器になる
トレーニングを重ねた佐藤選手は、自身の身体に確かな手応えを感じています。
佐藤選手: 「PRO-motionでは、なぜ筋肉が張るのかというメカニズムをきちんと教えてもらえます。フィジカルだけでは若い選手には勝てないので、いかに効率のいい動きで食らいついていくかが今の課題です。可動域を戻し、左腕を右腕と同じように動かせるようにすることが、スイムのタイムアップに繋がると確信しています。」

5. まとめ:肩の悩みは「仕組み」を理解すれば解決できる
水泳での肩の痛みや動きの悪さは、単なる練習不足ではありません。
肩甲骨の位置、後ろ側の筋肉の硬さ、そして肋骨の動き。
これらが連動して初めて、スムーズなストロークが生まれます。
「ストロークの距離を伸ばしたい」
「肩の違和感をなくして思い切り泳ぎたい」
そう願うスイマーの方は、一度ご自身の肩の状態をプロの視点でチェックしてみませんか?
佐藤圭一選手の詳しい改善メニューはこちら
執筆
牧野 将大
チーフコンディショニングトレーナー / 柔道整復師 / 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)
ビーチバレー選手、Jr日本代表新体操選手、Fリーガー、野球選手など、競技レベルを問わずアスリートへの施術・トレーニング指導を行う。
ACミランアカデミー愛知にてサッカー指導にも携わる。
痛みの原因を動作から見極め、再発防止とパフォーマンス向上を両立させるコンディショニングを得意とする。
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