2026.01.24
ひざ関節痛
膝を曲げると外側が痛い… それ、神経が締めつけられているサインかもしれません
こんな「膝の外側の痛み」、ありませんか?
-
膝を曲げると、外側がズキッと痛む
-
しゃがめない、正座ができない
-
階段の上り下りや立ち上がりがつらい
-
病院で「変形性膝関節症(膝OA)」と言われた
こうした症状があると、
「年齢のせいかな…」
「軟骨がすり減っているなら仕方ないか…」
と感じてしまう方も多いと思います。
ですが、実際の現場では
膝の関節そのものではなく、神経が原因になっているケース
が少なくありません。
特に、
-
痛いのは膝の外側だけ
-
曲げたときに痛みが強くなる
-
動きによって痛みが変わる
このような特徴がある場合、
「腓骨神経の絞扼(こうやく)」といって神経が締め付けられている状態が関係していることがあります。
目次
膝を曲げると外側が痛くなる理由(腓骨神経が締めつけられるメカニズム)
膝の外側には、
総腓骨神経(ひこつしんけい)という神経が通っています。
この神経は、
-
膝の外側を通り
-
膝の少し下を回り込み
-
すねや足先へと向かう
というルートを走っており、
膝の曲げ伸ばしのたびに動く神経です。

神経は「押される」「引っ張られる」に弱い
神経は、骨や筋肉のように硬い組織ではありません。
とてもやわらかく、デリケートな組織です。
イメージとしては、
電気コードやゴムホースのようなもの。
この神経が、
-
周りの筋肉に押される
-
硬くなった組織に挟まれる
-
動きのたびに引っ張られる
こうした状態が続くと、
痛みや違和感として症状が出てきます。
膝の外側で起きていること
膝の外側には、
-
太ももの外側の筋肉
-
膝の外側のスジ
-
膝の下の外側の筋肉
が重なって存在しています。
これらの組織が硬くなると、
-
神経の通り道が狭くなる
-
神経がスムーズに動けなくなる
という状態になります。
この状態で膝を曲げると、
-
膝を曲げる
-
神経が本来は伸びながら動く
-
しかし周囲が硬くて動けない
-
神経が引っ張られる・押される
-
膝の外側に痛みが出る
という流れが起こります。
これが、腓骨神経の絞扼(締めつけ)です。

なぜ「曲げたとき」に痛いのか?
腓骨神経の絞扼による痛みは、
-
じっとしているときより
-
動かしたとき
-
特に深く曲げたとき
に出やすいのが特徴です。
それは、
-
膝を曲げるほど通り道が狭くなる
-
神経が引き伸ばされる
正座やしゃがみ動作で痛みが強くなるのは、
このためです。
膝の外側に負担が集まる身体の特徴
腓骨神経は、
もともと骨のすぐ近く・表面に近い位置を通っているため、
とても影響を受けやすい神経です。
そのため、
身体の使い方や姿勢のクセによって、
簡単に締めつけられてしまいます。
ここでは、
膝の外側の痛みがある方に特に多い身体の特徴を見ていきます。
① O脚気味で、体重が外側に乗りやすい
膝の外側が痛い方は、
O脚傾向を持っていることが多くあります。
この「うっすらO脚」があると、
-
立っているだけで
-
歩いているだけで
体重が自然と
膝の外側に乗りやすくなります。
すると、
-
外側の筋肉ばかりが働く
-
内側がうまく使われない
-
外側が常に緊張した状態になる
という身体の使い方になります。
結果として、
腓骨神経の周囲が硬くなり、通り道が狭くなる
という状態が作られてしまいます。

② 膝だけが頑張る動きになっている
本来、歩く・しゃがむ・立ち上がるといった動作は、
-
股関節
-
膝
-
足首
が連動して行われます。
しかし、
-
股関節があまり動いていない
-
足首が硬く、地面をうまく踏めていない
といった状態があると、
膝がその分をカバーしようとします。
特に多いのが、
-
太ももの外側で踏ん張る
-
膝の外側で体を支える
という動きです。
この状態が続くと、
-
膝の外側に負担が集中
-
外側の筋肉が疲労・緊張
-
神経の周囲が硬くなる
という流れができ、
腓骨神経が締めつけられやすくなります。
神経そのものが悪いのではなく、神経の周りの環境が悪くなっている
これが、腓骨神経の絞扼が起きる大きな理由です。
腓骨神経の絞扼に対して本当に必要な考え方「整える → 動ける → 使える」
膝の外側の痛みが
腓骨神経の絞扼によって起きている場合、
大切なのは「何をやるか」よりも「順番」です。
多くの方がつまずくのは、
順番を飛ばしてしまうことにあります。
ステップ①|まずは「締めつけ」を減らす
最初に必要なのは、
神経そのものをどうこうすることではありません。
-
神経の周りで硬くなっている部分
-
神経の通り道を狭くしている緊張
これを減らしてあげることが第一歩です。
ポイントは、
-
強く押さない
-
無理に引っ張らない
-
痛みを我慢しない
「神経が楽になる環境をつくる」
というイメージです。
ステップ②|神経が“動ける”状態を取り戻す
神経は、
-
押されないこと
-
引っ張られないこと
に加えて、
動けることがとても重要です。
膝を曲げたときに、
-
神経がスッと動ける
-
引っかからない
-
逃げ場がある
この状態が作れると、
曲げたときの痛みは大きく変わってきます。
ステップ③|外側に負担が集中しない動きへ
神経の環境が整ってきたら、
次に必要なのは身体の使い方の修正です。
-
体重が外側に乗りすぎていないか
-
膝だけで頑張っていないか
-
股関節や足首が使えているか
ここを見直すことで、
-
外側の筋肉が休める
-
神経の周りが再び硬くなりにくい
という状態を作れます。
まとめると、考え方はとてもシンプル
腓骨神経の絞扼に対して必要なのは、
-
締めつけを減らす
-
神経が動ける状態をつくる
-
外側に負担が集中しない動きに変える
この順番です。
逆に言うと、
-
痛いまま鍛える
-
外側を無理に引っ張る
-
強くほぐし続ける
これらは、
回復を遠ざけてしまう可能性があります。

まとめ|膝の外側の痛みは「関節」ではなく「神経」が原因のこともある
膝の外側が痛いと、
-
年齢のせい
-
軟骨がすり減っている
-
変形性膝関節症だから仕方ない
そう思ってしまいがちです。
ですが、
-
痛いのは膝の外側だけ
-
曲げたときに強く痛む
-
しゃがみや正座がつらい
-
動かし方で痛みが変わる
こうした特徴がある場合、
原因は膝の関節そのものではなく、
「腓骨神経が締めつけられていること」にある可能性があります。
身体の使い方と神経の問題が重なって起きている痛み
というケースは、実際に多く存在します。
原因が分かれば、
やるべきことも、避けるべきことも見えてきます。
「もう年だから…」と諦める前に、
一度、神経の視点から膝の痛みを見直してみてください。
まだ、できることはあります。
執筆
片浦 聡司
PRO-motion代表取締役 / 理学療法士 / 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT) / (公財)日本オリンピック委員会(JOC)医科学強化スタッフ(水泳競技(2015~2016))
名古屋大学医学部卒。急性期病院で整形外科領域を中心に臨床経験を積み、姿勢・動作の分析から痛みや不調の原因を見立て、再発予防につながるコンディショニング指導を得意とする。
2015年より2年間、JOC医科学強化スタッフとして国際大会(ユニバーシアード等)にも帯同。
高齢者からトップアスリートまで幅広くサポートしている。
Trial Program
コンディショニングが
気になる方の「はじめの一歩」
体験プログラム
自分の身体の
クセがわかる!家でできる
トレーニングも
伝授します所要時間
60〜90分
一人ひとりに合わせて行いますので、運動が苦手な方も
もちろん大歓迎。無理な営業は一切しませんので、安心してご参加ください。








