2026.01.24
水泳・競泳
【水泳】スタート・ターンを劇的に速くする「ヒップヒンジ」とは?トレーナーが教えるタイムが伸び悩む原因と改善トレーニング
水泳のスタートやターンを何度も練習しているのに、
- スタートで前に飛べない
- ターンで強く蹴っているはずなのに進まない
- 短水路になると差が一気に広がる
このような悩みを感じていませんか?
多くの選手は
「反応が遅いから」
「脚力が足りないから」
「もっと思い切り蹴らないといけないから」
と考えがちです。
しかし、現場で多くの競泳選手を見ていると、
スタート・ターンが伸び悩む原因は、技術そのものではない ケースが非常に多く見られます。
目次
1.水泳のスタート・ターンは「技術」だけでは速くならない
短水路(25mプール)のレースでは、スタートとターンがレース全体に占める割合は非常に大きくなります。
どれだけ泳力が高くても、
- スタートで前に飛べない
- ターンで壁を有効に使えない
このような状態では、レースがダメになってしまいます。
短水路でタイムを切っていくには、スタートとターンがメインになってくるので、ぜひ身につけてほしいと思います。

2. 最重要キーワード「ヒップヒンジ」を理解しよう
スタート・ターンを速くするための最大の鍵がヒップヒンジ です。
ヒップヒンジとは?
股関節(骨盤と大腿骨のつなぎ目)が奥にギュッとはまり込む動きを指します。
- 良い例: 骨盤が前に倒れ、背筋が伸びた「くの字」の状態。
- 悪い例: 骨盤が倒れず、腰が丸まってしまう「へっぴり腰」の状態。
なぜヒップヒンジが必要か?
あらゆるスポーツの爆発的な動きには、この「くの字」が不可欠です。
- 相撲: 立ち合いの鋭い踏み込み。
- ウェイトリフティング: 重いバーベルを持ち上げるパワーの伝達。
- 陸上(ボルト選手): 爆発的なスタート加速。
水泳も同じです。
ヒップヒンジができず「へっぴり腰」になると、
- 重心が後ろに残る
- 壁を蹴る力が前に伝わらない
- 推進力が分散する
結果として、「蹴っているのに進まない」スタート・ターンになってしまいます。


3. 「へっぴり腰」が引き起こす3つのデメリット
ヒップヒンジができず、腰が丸まった状態で泳ぐと、以下のような悪影響が出ます。
- リアクションタイムの遅延: 重心が後ろにあるため、合図に素早く反応できません。
- 入水角度のミス: スタートで真上に飛んでしまい、入水が深くなって抵抗が増えます。
- キックの威力低下: 平泳ぎの引きつけやドルフィンキックで、お尻の力が伝わらずブレーキになります。

4.ヒップヒンジの土台は「柔軟性」|まずはもも裏を整えよう
ヒップヒンジができない最大の原因は、太もも裏(ハムストリングス)の硬さです。
もも裏が硬いと、骨盤が後ろに引っ張られ、理想的な「くの字」の姿勢が作れません。
まず取り組みたい3つの必須メニュー
5.陸上でできるヒップヒンジ改善エクササイズ
柔軟性を確保したら、
次は 正しい動きを身体に覚え込ませる段階 です。
まとめ|スタート・ターンを変えたいなら、まず身体から
「ジュニア時代は速かったのに、中学・高校で伸び悩む」
こうした選手の多くは、
身体の使い方が整わないまま、技術練習だけを重ねています。
- コンディション・柔軟性(身体の土台)
- 身体の使い方の習得(ヒップヒンジ)
- スイム技術の練習
このピラミッドを正しく積み上げることが、
自己ベスト更新への最短ルートです。
まずは、
自分の構えが「くの字」になっているか
鏡の前でチェックすることから始めてみてください。
もし、
- スタートやターンを練習しても変化を感じにくい
- 自分の姿勢や身体の使い方が合っているか分からない
- 陸上トレーニングを競泳にどう活かせばいいか悩んでいる
そう感じている場合は、
一度「身体の動き」から整理してみる という選択肢もあります。
PRO-motionでは、競泳選手を含むアスリートの方に対し、
身体の状態や動き方をもとに、トレーニングの考え方をお伝えしています。
ご興味があれば、お気軽にご相談ください。

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執筆
牧野 将大
チーフコンディショニングトレーナー / 柔道整復師 / 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)
ビーチバレー選手、Jr日本代表新体操選手、Fリーガー、野球選手など、競技レベルを問わずアスリートへの施術・トレーニング指導を行う。
ACミランアカデミー愛知にてサッカー指導にも携わる。
痛みの原因を動作から見極め、再発防止とパフォーマンス向上を両立させるコンディショニングを得意とする。
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