2026.01.23

水泳・競泳

【プロ直伝】水泳のキックを速くする2つの原則とは?足首の柔軟性と股関節の使い方がカギ

「キックを打っているのに進まない」
「後半になると脚だけが疲れて、ボディポジションが沈む」
「フィンを付けると足首が痛くなる」

と悩んでいませんか?

やみくもに足を動かすだけでは、キックは速くなりません。

実は、速い選手とそうでない選手には、「足首」と「股関節」の使い方に決定的な違いがあります。

今回は、プロのトレーナー目線で、キック力を向上させるための理論を解説します。

※プルに課題がある人はこちらの記事をご覧ください。

【保存版】水泳のプルを速くする方法|抵抗を減らす×推進力を高める“2つの原則”

1. 結論:速く泳ぐ要素は「2つ」しかない

水泳で速く泳ぐために必要な要素は、突き詰めると以下の2つです。

  • 抵抗を減らす
  • ワンキックでより多く進む(推進力を高める)

筋力があっても、抵抗が大きければブレーキになります。
逆に抵抗が小さくても、水を“進みたい方向”に押せなければ前に進めません。

キックが伸びない選手は、だいたいこの2つのどこか(もしくは両方)で損をしています。

2. 推進力を生むカギは「足首の柔軟性」

物理の授業で習う「作用反作用の法則」を思い出してください。

A君がB君を強く押せば、A君自身も後ろへ押し戻されます。

水泳も同じで、進みたい方向(前)とは逆(後ろ)に水を蹴ることで、初めて前に進む力が生まれます。

ところが、キックが苦手な人に多いのが、水を「後ろ」ではなく「下」に蹴ってしまっているケースです。

これでは体は上に浮こうとするだけで、前には進みません。

ここで重要になるのが、足首の柔軟性です。

  • 足首が硬い人: 足の甲が下を向いたままになりやすい → 水を下に蹴ってしまう。
  • 足首が柔らかい人: 足の甲を後方に向けられる → 水を真後ろに蹴り出せる(=推進力になる)。

3. 抵抗を減らすカギは「股関節とムチの動き」

一般的に、泳ぎ全体の推進力のうち、プルが7〜9割、キックは1〜3割程度と言われることがあります。

つまり、キックにおいては「推進力を生む」こと以上に、「抵抗を減らす」ことが極めて重要です。

足が沈むと、それ自体が大きなブレーキになります。

体を高い位置に保つ(揚力を得る)ためには、

膝下だけで打たないを意識しましょう。

膝を大きく曲げて打つ「膝下キック」は、太ももが水の抵抗を受けやすくなります。

理想は、股関節の根元から足全体を動かすこと。

そのためには、“しなり”のある動き(ムチのような動き)が必要です。

4. しなりを作る「2つの条件」:股関節の前側+お尻

キックが伸びない人は、だいたいこのどちらか(または両方)が足りません。

条件① 股関節の前側が硬い(脚が根元から上がらない)

股関節の前側(太もも前〜付け根)が硬いと、

  • 脚を上げようとした時に前側が突っ張る
  • 根元から上がらず、膝下だけでバタバタする
  • しなりが作れない

結果として、抵抗も増え、疲れやすくなります。

まずは、前側を柔らかくすることが重要です。

条件② お尻が弱い(脚を“根元から”動かせない)

股関節が動くためには、動かす筋肉が必要です。
特に重要なのが、

  • お尻(大臀筋)
  • 太もも裏(ハムストリングス)

お尻が弱いと、脚を“根元から”持ち上げる力が出にくく、膝下キックに逃げやすくなります。

水中だけではお尻は鍛えにくいので、陸上トレーニングで補うのが近道です。

まとめ|キックが伸びる人は「抵抗×推進力」を同時に整えている

キックが速くならないと悩んでいる方は、以下のポイントを順にチェックしてみてください。

  1. 足首は柔らかいか?
    • 足の甲で水を「後ろ」に押せているか確認しましょう。毎日の足首ストレッチが有効です。
  2. 股関節の根元から動いているか?
    • 膝だけで蹴っていませんか?太ももの付け根から動かす意識を持ちましょう。
  3. お尻の筋肉を使えているか?
    • 足が沈む原因は、お尻の筋力不足かもしれません。陸上トレーニングでお尻とハムストリングスを強化しましょう。

「頭で理解して泳ぐ」のと「なんとなく泳ぐ」のでは、練習の効果は天と地ほど変わります。

ぜひ、今日からの練習で「どっちに蹴っているか?」「股関節は動いているか?」を意識してみてください。

PRO-motionでは、水中フォームだけでなく、陸上の動き(足首・股関節・体幹・お尻)がキックにどう影響しているかを整理して、練習に落とし込みやすい形にまとめます。

  • 「自分のキックが進まない原因が、足首なのか/股関節なのか/筋力なのか」
  • 「今の練習に“何を足すべきか”の優先順位」

こういった点を一度整理したい方は、体験セッションで確認するのも一つの選択です。
専門のトレーナーがあなたの身体と泳ぎを分析し、最適なメニューをご提案します。

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執筆

牧野 将大

チーフコンディショニングトレーナー / 柔道整復師 / 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)

ビーチバレー選手、Jr日本代表新体操選手、Fリーガー、野球選手など、競技レベルを問わずアスリートへの施術・トレーニング指導を行う。
ACミランアカデミー愛知にてサッカー指導にも携わる。
痛みの原因を動作から見極め、再発防止とパフォーマンス向上を両立させるコンディショニングを得意とする。

体験プログラムのトレーニング風景 体験プログラムのトレーニング風景 体験プログラムのトレーニング風景

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