2026.01.17

代表片浦のひとり言

筋肉の縦と横

私の息子はこの春、年中に上がり、サッカーを始めた。
新しい環境の中、見ず知らずのコーチに、初めてのお友達に、とても不安なのだろう。

誰に似たのか分からないが、与えられる課題をちゃんと理解し、それを実行しようとする。
パッパラパーにただちゃきちゃき遊ぶ幼稚園児という感じではない。

そこのスクールだが結構、課題が難しい。
指定された色を瞬時に判断して、その色のコーンをくぐり、
隣のお友達とボールを奪い合い、ゴールにシュートで決めた方が勝ちという、
なかなか大人でも難しい課題があった。

全てを理解できないと嫌な性格である息子は不安そうな顔を浮かべながらやっていたが、
ちょうどボールの奪い合いの場面でお友達とぶつかり泣いてしまった。

大好きな青色コーデでそれまでは楽しみにしていたものの、
それ以来「サッカーはもうやめる。」なんて言い出してしまった。
ただここで投げ出してしまっては、何にもならない。
現実から目を逸らし、挑戦をしなければ、いつまで経っても成長することはない。

必要なのは、ほんの少しの勇気なのかもしれない。

そんな息子を見ているとなんとも愛おしいのであるが、問題は親の私である笑。
私自身が大のサッカー好きであり、こんな仕事をしているものだから、おのずと力が入ってしまう。
プレー中もついあーだこうだ言いたくなってしまう。
パパが近くにいるものだから、息子は親を頼ってしまう。

そんな中コーチに諭され、妻から「パパは前に出ない!」とレッドカード退場処分を言い渡された。
なんとももどかしい気持ちになるが、これが親になると言うことなのだろうか。
息子には挑戦する勇気がいるのだろうが、私には「かわいい子に旅をさせる」という勇気が必要なんだろう、2人揃って勇者にならねばならない。

筋肉の縦と横

前置きはこれぐらいにして、本題に移ろう。

筋肉には縦と横がある。

縦と横と聞くと、中島みゆきの「糸」を思い浮かべる。
縦の糸はあなた、横の糸は私、織りなす布は いつか誰かを暖めうるかもしれない。
なんとも良い歌詞だなと思うと同時に、昭和生まれなのがバレる。
だいたい弊社でかかっているBGMも90年代の曲ばかりである。
今では懐かしい話だが、レンタルCD屋さんで借りてきたCDをMDにコピーして、ウォークマンで聞くのである。
MDにカタカナで曲名を入れれるのが、画期的であった。

いいから、早く本題に入れ。

さて、筋肉の縦である。

筋肉の縦は柔軟性と言われる。

よくある筋肉はこんな形をしている。
両端にいわゆるスジと呼ばれる腱があり、真ん中に筋肉があるが、
ミクロで見てみると、一個一個が縦に並んでいる。
この1つ1つを筋節と呼び、この筋節が伸び縮みをする。
つまり、この筋節の数が多いと、それだけ伸び縮みをするので柔らかいということになる。

逆に体の硬い人はこの筋節の数が少ない。
筋肉の長さ自体は変わらないので、そもそも1つ1つの筋節が引き延ばされている状態である。
なので、そもそも体の硬い人は、筋肉を触るとパーンと張っていることが多い。

この筋節であるが増やすことができる。
その方法はストレッチである。

筋肉と腱の間に筋腱移行部と呼ばれる場所があるが、
そこが伸ばされる刺激が加わると、
脳から筋節を増やしなさいという命令が入り、
筋節が少しずつ増えてくる。

巷の本屋で、「たった5秒でベタっと開脚」的な本が散見されるが、理論的にあり得ない。
日々ストレッチをすることで徐々に筋節が増えてくるのである。

一方、筋肉の横は筋線維の数である。つまり筋力である。
いわゆるゴリゴリマッチョで太い人は、この筋線維の数が多い。

トレーニング、いわゆる筋トレで筋肉に刺激や負荷を与えると、
サテライト細胞というが細胞が分裂を起こし、新たな筋線維が生み出される。

その結果、筋線維の数が増え、太くなっていくというメカニズムである。

ただこの筋トレであるが、一回筋肉自体を傷つけてブチブチと切るぐらいの刺激を与えなければいけない。
ちょっとした軽い負荷ではこの細胞分裂は起こらない。

たまに筋肉をつけるための歩いているんですと言われるが、
歩くぐらいの刺激で筋線維が太くなるなんてことはない。

ウォーキングは心肺機能の強化であり、
筋線維を増やすにはよく10回はなんとか持ち上げられて、11回目はもう無理ぐらいの力を出さないといけないと言われる。

そのため、筋線維を増やすためには、筋肉自体を傷つけるため、痛みを感じなければいけない。
そう、筋肉痛である。
あのなんとも不快な感じな痛みであるが、
ボディビルダーの方曰く、筋肉痛は答え合わせなんだそうな。
前日にやったトレーニングがしっかり確認できるという答え合わせなんだそうな、筋肉痛があると嬉しくなりますと、
一般人の私からするとちょっと何を言っているのか分からない。

ほっとくと、縦も横も減る

縦の筋肉は柔軟性〜♪横の筋肉は筋力〜♪そんな筋肉はあなたの健康を支えうるかもしれない〜♪

下らない歌まで作ってしまった。本当にしょうもない。

ただ、そんな縦と横である、
放っておくと減ってくる。

つまり硬くなって、細くなりパワーがなくなる。

元々、人間の歴史の中では飢餓との戦いであった。
つい2百年ぐらい前の江戸時代でも飢饉があり、
いかに省エネで生きていけるかが、人間の体の中にプログラムとして組まれている。

要は、筋肉の縦と横、双方とも細胞が多いと、エネルギーを食うのである。

つまり使わないなら細胞の数を減らした方が、生きていくには効率的なのである。
病院時代に寝たきりの患者さんを担当する機会がよくあったが、
基本的に体はカチカチで、筋肉は細い、筋肉の縦と横が双方に少ない状態である。

飢餓に対応するために、
私たちは脂肪を溜め込めるような体になってしまっているわけだが、
確かに何億年もかけて培ってきたこの身体が2百年そこそこで変わるわけがない。

逆に、この飽食の時代が何億年も続くと、放って置いても、筋肉ムキムキの柔らかい身体になることができるのだろうか。

如何せん、私たちが生きるこの時代には無理だろう。
1日中、スマホやPC、ゲームにNetflixに時間を費やし、
1度もバンザイすることもなく1日が終わる状態では筋肉の縦は減って柔軟性は乏しくなり、筋肉の横も減り筋力も落ちる。

つまりは、自分自身でその筋肉の縦と横を維持し、数を増やしていく努力をしないといけない。
具体的にはストレッチと筋トレである。

魔法

先日、「プリンセスマーケティング」という本の中で、男性と女性の考え方の違いについて書いてあった。
基本的に、女性はシンデレラであり、いじめられて見すぼらしい姿から、魔法によって一瞬でプリンセスに変身する。
一方で、男性の場合は勇者であり、ドラゴンクエストといったRPGで言うと、
弱い敵を倒しながらレベルを上げ、少しずつ強くなっていきながらラスボスを倒しに行く。

そもそも男女間での考え方の差があるんだそうな。

世の中の大半を敵に回しそうだが、妻は太腿が細いのが昔からコンプレックスであり、私にどうしたら太くできるのか尋ねてきた。
どうせ教えても三日坊主で終わるだろうなと思いつつも、一応、オススメのトレーニングを教えた。
「今回は真剣だから!1日何回やったらいい?今日から毎日やるわ! 」と言っていたが、
案の定、次の日からやることはなかった。
三日坊主どころかゼロ日坊主である。
おそらくこれを読む頃には、そのトレーニング方法すら忘れ去られているんだろう。

RPGゲームのように、一回レベルを上げれば、レベルが下がることがなければいいのだろうが、人間はそうはいかない。
放って置くとどんどんとレベルが下がってくる。
疲れるからと自分を甘やかしていると、残念ながら動けない体が完成する。

必要なのは、縦と横を増やす努力をコツコツと続ける勇気である。
生きていくにはなかなか色々な勇気が必要である。

勇者となり、ラスボスを倒す日は来るのだろうか。

執筆

片浦 聡司

PRO-motion代表取締役 / 理学療法士 / 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT) / (公財)日本オリンピック委員会(JOC)医科学強化スタッフ(水泳競技(2015~2016))

名古屋大学医学部卒。急性期病院で整形外科領域を中心に臨床経験を積み、姿勢・動作の分析から痛みや不調の原因を見立て、再発予防につながるコンディショニング指導を得意とする。
2015年より2年間、JOC医科学強化スタッフとして国際大会(ユニバーシアード等)にも帯同。
高齢者からトップアスリートまで幅広くサポートしている。

体験プログラムのトレーニング風景 体験プログラムのトレーニング風景 体験プログラムのトレーニング風景

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