2026.01.17
代表片浦のひとり言
合格率10%最難関トレーナー資格|アスレティックトレーナーとは?
なんと皆様、心が優しいのだろう。ここ最近、片浦の独り言を連載しているが、ちゃんとツッコミを入れてくださる。
「独り言のこのコラムが面白いんだよね。」とお褒めの言葉をいただいた。
その言葉が私のガソリンであり、原動力である。
だいたいこの記事が出来上がると妻に「できたよー」と真っ先に伝える。
クスッと笑いながら読んでくれているのを見ているのが至福のひとときだ。
普段、妻からへし折られることはあっても褒められることはないため、
「よーこんな文章書けるわー」と言われるのが月に唯一の褒め言葉である。
にしても妻は私の舵取りが上手い。
私がたまに落ち込んでいると、「アホか!」と一蹴され、
ほんの少し、よしよしされるのを期待している私をよそに、構ってもくれない。
毎日褒められ過ぎていると、おそらく調子に乗り、舞い上がって空でも飛んでいくのだろうが、
そのうち慣れて何も思わなくなるんだろう。
月に1回ぐらいそうやって褒めてくれるので、それがまた嬉しくなる。
良い塩梅というやつだろう。
読書感想文
にしても、私は文章を書くのが苦手だ。
夏休みは好きだったが、唯一の恐怖はあの「読書感想文」である。
そもそも、図書館で本を借りてくるところから始まるが、何を選んでいいか分からない。
小学校5年生の時だが、仕方がないので、本棚の一番左にあった本を選んで借りて帰ったところ、
母に「もう一度、借り直してらっしゃい」と一喝された。
小学生の聡司君はそんなじっとして本を読むなんて全く持って性に合わない。
でもって苦労して本を読んだところで、感想なんか何もない。
いわゆる自己啓発本のように、
あー私そういうところがまだまだできてないなーなんていう感想は出てくるが、
小学生向けの小説?とやらに感想も何もない。
「〇〇が出たきたときは、不思議だと思った。」と全ての語尾を不思議だと思ったにしたら、
「選んだ本が悪い」とまた母に一蹴された。
今度は、母も一緒に図書館へ行くからと、2度も苦労して読んだ時間がパーである。
結局、ひらがなが多く、文字も大きい、小学校2年生向けの「ふとん海水浴」という本に落ち着いた。
その当時、原稿用紙3枚を書きなさいと学校に言われていたが、一枚4百文字なので801字でも3枚は3枚である。
文字数だけを801字以上書くという目的だけで原稿用紙を埋めた記憶がある。
アスレティックトレーナー
大丈夫、独り言である。
本題よりも前置きと脱線の分量のほうがおそらく多い。
さて、本題だが、私、片浦は理学療法士であるとともに、
日本スポーツ協会認定のアスレティックトレーナーである。
弊社スタッフ牧野も同様にアスレティックトレーナーの資格を有する。
アスレティックトレーナーだが、“AT”を略される。
免許のオートマみたいだが、簡単に言えば、スポーツ選手のケガが起これば救急処置をして、
その後ケガを治したり、ケガを未然に防ぐ。
そしてファンクショナルトレーニングとも言われるが、
より高いパフォーマンスが発揮できるように競技特性に合わせてトレーニングを進めていくのが仕事である。
このアスレティックトレーナー、トレーナー系資格の最難関と言われており、
合格率は10%程度と言われる。
司法試験の合格率が30〜40%なので、数字だけ見たらとんでもなく難しいんだろう。
ちなみに理学療法士の合格率はだいたい90%である。
アスレティックトレーナーは大学でもそういう学科があるものの、
私の場合、社会人枠といって各競技団体や都道府県からの推薦によって選ばれし約100名が2年間の講習を受講し、その後試験を受けることができる。
ただその推薦をもらうのがまず大変である。
各都道府県から毎年1人しか選ばれない。
サッカーだの野球だの全ての競技のトレーナーからたった1人である。
だいたいこの推薦をもらうのに順番待ちをする。
私の場合、競泳日本代表チームに帯同した実績もあり3年ぐらいで推薦をいただくことができた。
皮肉な話だが、私が新人で指導係だった先輩が、私が入社したときには同じように順番待ちをしていたが、
その先輩を抜いてしまった。
となると10年以上は待っても推薦をもらえない計算になる。
ちなみに試験は3回もある、
筆記、筆記、実技試験。
この2回目の筆記試験がなんせ難しい。
ちょうど試験を受けたタイミングが30歳のときであり、
病院勤務もスポーツ現場での経験もそれなりに経験値が高まっていた頃だが、問題文に宇宙語が書いてある。
5択のマークシートだが、その5択の回答全て、見たことも聞いたこともない。
高校2年の英語のテストのとき、次の日本語を英訳しろという問題で、
文章の中に「鳥瞰図」というのが出てきた時以来の衝撃である。
そもそも書いてある日本語の意味が分からない、なんなら読めない。このテストは18点で赤点だった。
でもって、なんとか筆記をクリアするが、最後の実技試験が厄介なのである。
2回落ちると、受験資格が剥奪される。
2度と受けることができない!
また10年待つ推薦から始めなければいけないのである。
プレッシャーがハンパない、大迫ハンパない。
7分間でお題箇所を巻くというテーピングの実技試験があるが、
パーソナルスペースに入られるぐらいの近距離で3人ぐらいの試験官に見られる。
2月の試験だったが、汗だくになった記憶がある。
私の場合、一番時間のかかる“膝”のテーピングであった。
ただでさえ、時間がかかるのにも関わらず、机の上に置いてある試験用のテーピングを取りに行く「よーいどん」からスタートである。
そして被験者のスネ毛を守らないといけないので、
保護用のアンダーラップを本来よりもオーバーして巻いてくださいと。
後にも先にも実技試験はこのとき限りである。
幸い、先輩のご指導もあり、皆さんの多大なるご協力をいただきながら、
無事に一発合格することができた。
学生で一発合格の牧野は本当に凄いと思う(あまり褒めるのも良くないので、月に1回ぐらいにしておくが)。
合格率10%程度なこともあり、
令和4年10月現在で、日本に5千人しかいない。
医師が33万人、理学療法士が19万人ということを踏まえるとめちゃめちゃ少ない。
各都道府県に百人ぐらいという計算であり、5千分の2が弊社にいると思うと、ちょっとした自慢である。
誰も知らない
さあ、そんなアスレチックトレーナーだが、とてもゆゆしき問題がある。
誰も知らないのだ。
もう一度言う。誰も知らないのだ。
私は携帯もPCもタブレットも全てApple製品、
スタバでMacbookを広げてPCで仕事をしているとカッコいいと錯覚しているApple信者だが、
Apple創業者のスティーブ・ジョブズの言葉で
「いくら素晴らしいものを作っても、伝えなければ、ないのと同じ。」
という言葉がある。
つまり、ないのと同じ、私たちアスレティックトレーナーは存在していないのだ。
未だかつてお客様から「アスレチックトレーナーなんですね!」なんて言われたことはない。
たまに同業者に「えっATも持ってるんですね!」と言われるぐらいであり、
同業からナメられないための資格ぐらいのものだろう。
母が交通事故でムチウチになり、首のリハビリに行くことになった時の話だが、
息子が理学療法士にアスレチックトレーナーなんですと担当に伝えると、ビビってただ首を撫でて終わったらしい。
誰も知らないから、働き口がない。
アスレチックトレーナーという募集がない。
唯一みたことがあるのは国立スポーツ科学センター(JISS)ぐらいである。
そもそも、アスレチックトレーナー自体はここ30年ぐらいである。
元々スポーツ現場にいたマッサージ師やら鍼灸師といった他職種を、
日本の中で統一した共通言語で喋れるように、
そして色んな資格のさらにワンランク上の資格みたいな位置付けで新設された。
最初は国家資格という形で調整をしていたようだが、色々あってなくなったらしい、
“準国家資格”ぐらいなのか。国際大会への帯同や、国民体育大会への帯同も、
このアスレティックトレーナーを持っていることが必須らしいが、
“必須”とするとそもそも5千人しかいないので誰もついていけない。
ここ最近は、アスレティックトレーナーの資格を有していることが望ましいへ変更された。
登場人物
「誰も知らない」という映画があるが、主演の柳楽優弥さんがカンヌ国際映画祭にて日本人として初めての最優秀主演男優賞を獲得したことで大きな話題を呼んだ。
ただその当時、柳楽優弥さんは「誰も知らない」状態であったが、
一躍大俳優への階段を登ることとなった。
そんなきっかけがあり、我々も一躍有名にならないか。
そんな淡い期待をいただいている。
大学時代に、同じ理学療法を学ぶ仲間でそんなことを議論したことがある。
出た結論は、誰かとっても有名人が怪我なり脳梗塞になり、
それを治すスペシャリストとしてテレビで特集されればいいんではないかと。
ただ実際に「プロフェッショナル〜仕事の流儀〜」で紹介されていたのは、理学療法士ではなくリハビリテーション医であった。
私が担当している競泳選手が先日インターハイで2年連続連覇し、少しだけ有名になり、とある雑誌の取材があった。
プールの練習もだが、私が担当するウエイトトレーニングも見学して写真を撮りたいとのことであった。
なぜか写真撮影のときだけ
「コーチが指導している感じでそこに立ってもらって、そちらの方は、はけてもらってもいいですか?」
と言われ、“そちらの方”の私は映ることもなかった。
コーチとの二人三脚で連覇を達成しました的なストーリーで、
こんなウエイトトレーニングとかっていう取り組みもやってました的な絵が撮りたいのだろう。
そこには事前に用意された感動を仕立てるストーリーがあり、
我々は脇役どころかその舞台上にもいない、
悲しいが脚本の登場人物にいないのである。
正義
お客様の頭の中でどう思われるか、ビジネスの用語でブランディングとも言われる。
医者や看護師と言えば、何をする人なのかが大体の人が想像がつく。
一方、理学療法士は患者さんを介助しながら隣で歩かせている人ぐらいのイメージであり、
アスレティックトレーナーは全くといっていいほどイメージもないだろう。
つまり我々は技術職として、技術を高めればお客様は勝手についてくるといった職人気質であり、
世の中に届けるということをしてこなかった。我々のブランディング不足は否めない。
スポーツ界にワンランク上の資格を新設すれば、自ずと需要が高まるだろうという安易な発想である。
この世の中は、それぞれの正しさで溢れている。
だが、正しさや正論で世界は回っていない。
もっとドロドロとした個人の私利私欲が蠢き、政治と利権によって支配された世の中である。
前回の参議院選挙でも、理学療法士協会を挙げて後任していた候補者が落選した。
あのガーシーに何十万票という票が入り、当選するのだからなんとも不条理である。
知名度なのか面白さなのか、人の暴露話であそこまで有名になれるのだから、それはそれですごい。
ただ1mmも賛同できない、三苫の1mm。
ちょいちょいサッカー選手が登場しサッカー好きがバレたが、
話を戻すとそれぞれの正しさを正義と言うのだろう。
私の父は、だいたいゲームで勝つと「正義は勝つ!」と声高らかに叫んでいた。
大人げないというのだろうか、麻雀でもトランプでもなんでも意地が悪い。
小学生である私にもあえて勝たせるといった忖度はない。
私は私の正義があり、
本当に有り得ない話だが、プーチンにはプーチンの正義があるんだろう。
いつまで戦争やってるのか。
本当か嘘か知らないが本当にコロナが中国武漢の研究所で作られていたとしたら、どんな正義なんだろうか。
不条理が当たり前の資本主義社会において、知られていない我々は圧倒的弱者である。
医者をヒエラルキーのトップに置いた弱肉強食の社会の中で、
我々の主張は、キャンキャンと吠える負け犬の遠吠えなのだ。
牧野は、自分の正しさが社会で通用しないということを痛感し、この1年で打ちのめされている。
テストに正解がある学生では正解が正義であり、それを学校教育の中でずっと追い求めているのだから無理はない。
そうやって社会に揉まれていくのだ、頑張れ。
負け犬の遠吠え
結局、薬局、テレビ局、何が言いたいのか。
私が有名になりたいとか、
アスレティックトレーナーがもっと社会で活躍してくれとか、
そんなことが別に言いたいのではない。
ただの負け犬の遠吠えで恐縮だが、切に求めている人に届いて欲しいのである。
5年後、10年後に手術を待つだけの医療が本当に正しいのか?
なんの解決にもならない湿布や薬、サプリメントを飲み続けることは果たして正しいのか?
前々回ぐらいの独り言でも喋ったが、我々は身体の分析屋である。
なぜ痛みが生じるのか?
なぜしびれてくるのか?
なぜ速く走れないのか?
もっと速く泳ぐにはどうしたらいいのか?
最強の“目”を持ったスペシャリストであり、そ
の方に適切な運動を処方する素養は誰にも負けていない。
こうやって色々言うとさらに負け犬の遠吠え感がやばい。
ワンちゃんがキャンキャン吠えてるねーといった感じに写ってしまうが、
ただ牧野みたいな自分の中での正義が全く抜けきっていないのだろう。
切に困っている方を救いたい、それだけである。
こんなことをツラツラと書き記していると、3ページも使ってしまった!
文字数にして約6千字。原稿用紙15枚分である。
原稿用紙3枚をあれだけ苦労して書いていたが、それだけ感想文が出てきたと言うことは、社会に揉まれてきたということか。
大丈夫大丈夫、これは独り言なのだ。独り言を語って、それを皆さんに読んで頂いている。
それにお褒めのコメントを頂ける。なんとも皆さんはお優しい。
執筆
片浦 聡司
PRO-motion代表取締役 / 理学療法士 / 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT) / (公財)日本オリンピック委員会(JOC)医科学強化スタッフ(水泳競技(2015~2016))
名古屋大学医学部卒。急性期病院で整形外科領域を中心に臨床経験を積み、姿勢・動作の分析から痛みや不調の原因を見立て、再発予防につながるコンディショニング指導を得意とする。
2015年より2年間、JOC医科学強化スタッフとして国際大会(ユニバーシアード等)にも帯同。
高齢者からトップアスリートまで幅広くサポートしている。
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