2026.01.17
姿勢の歪み・猫背
なぜ腰は曲がるのか?|2本足でこの先もずっと、絶対に。
寝たきりになって家族に迷惑をかけるわけにはいかない。
誰かにお世話になることは避けたい。一生、この2本足で歩く。
そんな決意を持っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
今回は、腰がだんだんと丸まり曲がってきてしまう原因と、その対策法について紹介していきます。
目次
腰曲がりとは?
背骨を横から見ると、緩やかにS状のカーブを描いています。
しかし中には、加齢などの要因によりだんだんとこのS字カーブがなくなる方がいます。
全体的に背中が丸くC字のカーブになり、骨盤が後ろに倒れてきてしまいます。
これを「後弯症」と呼び、一般的に「腰曲がり」と呼んでいます。
一般的には、抗重力筋と呼ばれる姿勢を保持する筋肉(姿勢筋)で体を支えています。
高齢者では姿勢筋の筋力が衰えてしまい、
特に背中やお尻の筋肉など体の後ろ側にある筋肉の低下が顕著に見られます。
そのため、背骨を後ろへ引っ張る力、いわゆる姿勢を良くする力が弱くなります。
その結果、少しずつ背中が前に丸まり、
だんだんと姿勢が悪く、腰曲がりの状態になってきます。

2足歩行に不可欠な 「大殿筋」
お猿さんから人間になれたのは、手足を使う4足歩行から2足歩行に変わったことです。
2足歩行になれたことで、4足歩行の約1/4のエネルギーで移動できるようになり、
世界各地に人類が繁栄していったと言われています。
この人間の素晴らしい進化には、主にお尻の筋肉が関係していると言われています。
ゴリラと人間の筋肉を比べてみると、ゴリラは、太ももの前側にある大腿四頭筋が異様に発達しています。
一方で、お尻の大殿筋は全く発達していません。
それに対して我々人間は、それほど大腿四頭筋は発達していませんが、大殿筋がゴリラの2倍に発達しています。
人間程発達した立派なお尻をもっている動物は他にいません。
大殿筋は、骨盤をまっすぐに立ててくれる人類進化の証なのです。

現代人は腰が曲がりやすい?
最近の世の中は、大変便利になりました。
パソコンやスマートフォンなど片手1つでなんでも手に入る時代になりました。
しかし、現代人は座り過ぎによって全く大殿筋を使わなくなっています。
特にコロナの影響によりリモートワークが主流になり、
毎日長時間座っている。
そうすると、大殿筋が椅子と自分の体重で挟み込まれて、
全く血液が流れない状態となり、酸欠でどんどんと萎縮していきます。
原始人の頃は、
狩りをするためやりを投げたり、
弓を射ることをしていたため、
背中やお尻の筋肉を多用していました。
でも、人が人である証のようなお尻も、イスに座ってばかり、
移動は車ばかりの生活をしているとどんどん衰えてしまいます。
特に日本人は姿勢が崩れやすい?
日本人の骨格は骨盤が後ろに倒れやすく、
肩が前に出てきて自然と猫背になりやすい傾向にあります。
逆に欧米人は横から見ると背骨の弯曲が強く後ろへそり返っている姿勢が多いと言われています。
この理由は、実は日本人は”農耕民族”だったことが原因と言われています。
田植えや収穫作業など昔から前かがみの姿勢で作業することが多く前側の筋肉が強くなり、
逆に欧米人は”狩猟民族”だったため、弓矢を引いたりなど背面の筋肉が発達したと言われています。

どうすれば、生涯良い姿勢を保てるのか?
まず単純に、座っている時間を短くしましょう。
意識してほしいのは、「小学校の時間割」。
45分仕事をしたら15分は歩き回る、
少しストレッチをしてみるなど、
座りっぱなしにならにようにメリハリをつけましょう。
そして、大殿筋がカチカチにならないようにストレッチで柔らかくしていく、
加えてお尻が衰えないように大殿筋を鍛えるトレーニングを実施していきましょう。
具体的な方法を紹介します!
「大殿筋」ストレッチ&トレーニング
大殿筋ストレッチ
大殿筋ストレッチ
①膝は三角に折り曲げ、足は内側へ。
膝の位置がだいたい頭の位置ぐらいへセット。
②骨盤をかぶせながら、反対側へ捻っていきましょう。
③お尻が伸びる感覚があればOK!

大殿筋トレーニング①
大殿筋トレーニング①
①つま先をUP、軽くボールを挟みます。
②お尻をキュッと締めながら、肩から膝が一直線のなるラインまでお尻をUP。
③お尻に効いてる感覚があればOK!

大殿筋トレーニング②
大殿筋トレーニング②
①横向きに寝て、軽く下の膝は曲げておく。
②上の足を一直線で、真上に持ち上げる。意識としては、斜め後ろに上げるイメージ!
③お尻のサイドに効いてる感覚があればOK!

大殿筋トレーニング③
大殿筋トレーニング③
①突っ張り棒を背中に、頭とお尻を一直線にくっつける。
②前足の膝は軽く曲げ、後ろのかかとをUP。
③お尻を少し上に突き出すイメージで、前におじぎする。
お尻〜もも裏にかけて効いてる感覚があればOK!

執筆
片浦 聡司
PRO-motion代表取締役 / 理学療法士 / 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT) / (公財)日本オリンピック委員会(JOC)医科学強化スタッフ(水泳競技(2015~2016))
名古屋大学医学部卒。急性期病院で整形外科領域を中心に臨床経験を積み、姿勢・動作の分析から痛みや不調の原因を見立て、再発予防につながるコンディショニング指導を得意とする。
2015年より2年間、JOC医科学強化スタッフとして国際大会(ユニバーシアード等)にも帯同。
高齢者からトップアスリートまで幅広くサポートしている。
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