2026.01.01
ひざ関節痛 マラソン
【専門家が解説】マラソン後半で膝の内側が痛くなる原因|ランニングで起こる「膝の痛み(内側)」と改善トレーニング
フルマラソンや30km走の後半になると、
- マラソン後半で膝の内側が痛くなる
- ランニング中、膝の内側だけがジワジワ痛む
- 前半は問題ないのに、距離が伸びると膝がもたない
このような「膝の内側の痛み」に悩むランナーは少なくありません。
多くの場合、
痛み止め・ストレッチ・休養で一時的に楽になることはあっても、
なぜ後半で痛くなるのかが整理されないまま、走り続けてしまいます。
この記事では、
- マラソン・ランニングで膝の内側が痛くなる原因
- 後半で悪化しやすいランナーの身体的特徴
- 改善の鍵となる「膝のねじれ」と内側ハムストリングス
を、分かりやすく解説します。
目次
マラソン・ランニングで膝の内側が痛くなる人の共通点
ランニングやマラソンで起こる膝痛の中でも、
内側の痛みは次のような特徴を持つランナーに多く見られます。
- O脚傾向がある
- 足部アーチが潰れやすい
- 片脚で立つと、膝が安定しにくい
- 距離が伸びるとフォームが崩れる
これらに共通しているのは、
膝関節の「ねじれの調整」がうまく行われていないという点です。
膝の安定性を左右するスクリューホームムーブメント(SHM)とは?
スクリューホームムーブメント(Screw Home Movement:SHM)とは、
膝を曲げ伸ばしする際に、脛骨(すねの骨)がわずかにねじれる動きのことを指します。
専門的には「内旋・外旋」と呼ばれますが、
分かりやすく言い換えると、
膝を曲げ伸ばしするときの「ねじれの微調整」
と考えてください。
この調整ができていると、
- 膝がグラつきにくい
- 内側・外側に負担が偏らない
- 片脚でも体重を支えやすい
といった状態になります。
ランナーに多いスクリューホームムーブメントの乱れ
マラソン後半で膝の内側が痛くなるランナーの多くは、
このスクリューホームムーブメントがうまく働いていません。
特に多いのが、
すねが外にねじれたまま着地・支持している状態です。
専門的には「脛骨が過外旋している」と表現されますが、
感覚的には、
- 膝を曲げると、つま先が外に逃げる
- 片脚で立つと、脚全体が外に流れる
- 膝を“力で”支えている感じがある
こうした状態です。
なぜ、すねが外にねじれたままだと膝の内側が痛くなるのか
本来、膝を曲げるときには、
- すねが少し内側に戻る
- その動きによって、膝がスムーズに曲がる
という流れがあります。
しかし、すねが外にねじれたままだと、
- 膝の内側が常に引き伸ばされる
- 関節で安定できず、筋肉や靭帯に頼る
- 着地の衝撃をうまく分散できない
結果として、
膝の内側に負担が集中します。

なぜ「マラソン後半」になると膝の内側が痛くなるのか
前半は問題なく走れていても、
- 疲労により筋出力が低下
- 片脚支持での安定性が落ちる
- すねのねじれを戻せなくなる
こうした変化が重なると、
外にねじれたまま片脚で体重を支える時間が増えていきます。
その結果、
レース後半になってから
膝の内側の痛みがはっきりと出てきます。
つまり、
マラソン後半の膝内側痛は突然起こるのではなく、
前半や日常の練習から積み重なった負担の結果です。

ランニング膝痛(内側)改善の鍵は「内側ハムストリングス」
この「ねじれの調整」を支えている重要な筋肉が、
内側ハムストリングス(半腱様筋・半膜様筋)です。
内側ハムストリングスは、
- すねが外に流れすぎないように抑える
- 膝の内側の安定性を高める
- 正しいねじれをサポートする
という重要な役割を担っています。
しかし、
すねが外にねじれた状態が続くと、
外側の筋肉ばかりが働き、
スクリューホームムーブメントの乱れがさらに助長される悪循環に陥ります。

ランニング・マラソンで使える膝の内側痛を防ぐ改善トレーニング
① ヒップリフト
① ヒップリフト
目的
- 内側ハムの収縮感覚を取り戻す
やり方
- 仰向けになり、膝を曲げてボールを挟む
- つま先同士を軽く合わせる
- お尻を持ち上げ、肩〜お腹〜膝が一直線になる位置でキープ
回数
- 10回×2セット
ポイント
- 腰を反らさない
- ボールをしっかり挟み続ける
② ひざ立ちクロスリーチ
② ひざ立ちクロスリーチ
目的
- 膝を安定させながら内側ハムを使う
やり方
- ひざ立ちで骨盤をまっすぐ立てる
- 体幹を保ったまま、片腕を斜め前へ伸ばす
- ゆっくり元に戻す
回数
- 10回×2セット
注意点
- 骨盤が横に流れない
- 膝が内外側に崩れない
③ クロスリーチ
③ クロスリーチ
目的
- 立った状態でも内側ハムを使えるようにする
やり方
- 足を前後に開く
- 体幹を保ったまま、片腕を斜め前へ伸ばす
- ゆっくり元に戻す
回数
- 10回×2セット
注意点
- 骨盤が横に流れない
- 膝の位置がブレない
[あわせて読みたい]
膝にテープングを巻きたい方はこちらの記事をチェック!
マラソンのテーピングは必要?膝・ふくらはぎ・足首・太もも別に正しい巻き方を解説
PRO-motionが大切にしている考え方
PRO-motionでは、
「膝が痛い=膝だけの問題」とは考えていません。
- 膝のねじれ(脛骨の回旋)
- 股関節・足部とのつながり
- 片脚で体を支えるときの安定性
こうした全身の使い方を評価したうえで、
必要なトレーニングや動きの再学習を行っています。
特に、
「病院では異常なしと言われたが、走ると内側が痛む」
「後半になると毎回同じところが痛くなる」
といったランナーには、
構造と動きのズレが見つかるケースが少なくありません。

まとめ|マラソン・ランニングの膝内側痛は「使い方」を見直すサイン
マラソンやランニングで起こる
膝の内側の痛みは、
- 年齢
- 走行距離
- 一時的な炎症
だけで説明できないケースが多くあります。
特に後半で痛くなる場合は、
- 膝のねじれが整っていない
- すねが外に流れたまま使われている
- 内側ハムストリングスが使えていない
といった 動きの問題 が隠れている可能性があります。
マラソン時の膝の内側の痛みで悩み続ける前に、
一度 身体の使い方そのもの を見直してみてください。
執筆
牧野 将大
チーフコンディショニングトレーナー / 柔道整復師 / 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)
ビーチバレー選手、Jr日本代表新体操選手、Fリーガー、野球選手など、競技レベルを問わずアスリートへの施術・トレーニング指導を行う。
ACミランアカデミー愛知にてサッカー指導にも携わる。
痛みの原因を動作から見極め、再発防止とパフォーマンス向上を両立させるコンディショニングを得意とする。
Trial Program
コンディショニングが
気になる方の「はじめの一歩」
体験プログラム
自分の身体の
クセがわかる!家でできる
トレーニングも
伝授します所要時間
60〜90分
一人ひとりに合わせて行いますので、運動が苦手な方も
もちろん大歓迎。無理な営業は一切しませんので、安心してご参加ください。








