2025.12.25

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整体と整骨院(接骨院)マッサージの違い|保険・資格・できることを理学療法士がわかりやすく整理

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「整体と整骨院(接骨院)って、結局なにが違うの?」
「マッサージも含めて、どこに行けばいいか分からない…」

こういう迷い、めちゃくちゃ多いです。名前が似ているのに、**資格・保険・できること(得意分野)**がけっこう違うからです。

先に結論だけ言うと、選び方はシンプル。

  • “ケガ(捻挫・打撲・肉離れなど)”で原因がはっきりしている → 整骨院(接骨院)が選択肢(※状態によっては整形外科が優先)

  • 肩こり・腰痛など、慢性的で原因が曖昧整体マッサージが候補

  • そして「その場は楽になるのに、すぐ戻る」を繰り返す人は、“体の使い方”まで含めて整える視点が必要になることもあります

この記事では、理学療法士の視点で
①資格の違い/②保険の違い/③できること(得意分野)を整理して、最後に「じゃあ自分はどれを選べばいい?」まで迷わないようにまとめます。

目次

まず結論:整体院と整骨院(接骨院)の違いはこの3つ

整体院と整骨院(接骨院)の違いは、細かい説明を読む前に
「資格」「できること」「保険」の3点だけ押さえれば、ほぼ迷わなくなります。

まずは全体像を整理し、そのあとに比較表で一気に確認しましょう。

違い①:施術者の資格(国家資格かどうか)

  • 整骨院(接骨院)
     → 施術者は 柔道整復師 という国家資格を保有
     → 骨折・脱臼・捻挫・打撲など、外傷を扱うことが法的に認められている

  • 整体院
     → 国家資格は必須ではなく、無資格〜民間資格が中心
     → ただし例外として、理学療法士(PT)などの国家資格者が在籍・運営している整体院もある

? 「国家資格がある=すべて安心」「無資格=ダメ」という単純な話ではなく、
何を目的に、どんな症状をみているかが重要です。

違い②:できること(得意な対象が違う)

  • 整骨院(接骨院)

    • 捻挫・打撲・肉離れなどの急性外傷

    • 明確な受傷機転(いつ・どこで・何をして痛めたか)があるケース

    • 固定・整復・後療法(電気・手技・運動療法など)

  • 整体院

    • 肩こり・腰痛・首の違和感などの慢性的な不調

    • 姿勢の崩れ、筋肉の張り、動きのクセ

    • 「病院では異常なしと言われたけどつらい」ケース

? ケガか?慢性か?
これがまず一番大きな分かれ目です。

違い③:保険適用(使える条件が限られる)

  • 整骨院(接骨院)

    • 外傷性(原因がはっきりしたケガ)に限り、条件付きで保険適用

    • すべての施術が保険になるわけではない

    • 慢性的な肩こり・腰痛は対象外になることが多い

  • 整体院

    • 原則 自費診療(保険適用外)

    • その分、施術内容やアプローチの自由度は高い

? 「保険が使える=内容が充実している」とは限らない点も、
実際に多くの相談で誤解されやすいポイントです。

【保存版】整体院と整骨院(接骨院)の違いが一目でわかる比較表

項目 整骨院(接骨院) 整体院
施術者の資格 柔道整復師(国家資格) 無資格〜民間資格が中心
※理学療法士が在籍する例外あり
主な対象 捻挫・打撲・肉離れなど急性外傷 肩こり・腰痛・姿勢不良など慢性不調
受傷の条件 原因がはっきりしているケガ 原因が曖昧・積み重なった不調
保険適用 条件付きで適用あり 原則なし(自費)
施術内容 固定・整復・後療法(電気・手技など) 手技、ストレッチ、姿勢調整など
向いている人 「痛めたきっかけが明確」な人 「ずっと不調が続いている」人
注意点 保険内だと施術内容が限定される場合あり 技術・考え方に差が出やすい

整骨院(接骨院)が向いている人|こんなケースは“まずここ”

整骨院(接骨院)は、「とりあえず痛いから行く場所」というより、
“条件が合えば、とても力を発揮する場所”です。

ポイントは、ケガかどうか/原因がはっきりしているか。
以下に当てはまる場合は、まず整骨院(接骨院)が選択肢になります。

交通事故・労災など(まず医療機関が前提)

交通事故や仕事中のケガの場合も、整骨院(接骨院)が関わるケースは多いですが、
順番がとても重要です。

基本的な流れは以下の通りです。

  1. 医療機関(整形外科)を受診

  2. 医師による診断・検査を受ける

  3. 必要に応じて、整骨院(接骨院)での施術を併用

この順番を踏むことで、

  • 見逃されやすい骨折や靭帯損傷を防げる

  • 保険(自賠責・労災)の手続きがスムーズ

  • 後々のトラブルを避けやすい

といったメリットがあります。

「最初から整骨院だけ」で済ませてしまうと、
後から問題になるケースも少なくありません。

注意:保険=何でもOKではない

整骨院(接骨院)について、非常に多い誤解が
「保険が使える=どんな症状でも安く、しっかりみてもらえる」という考えです。

実際には、次の点に注意が必要です。

  • 肩こり・慢性腰痛・疲労感などは、保険の対象外になりやすい

  • 保険が使えるのは、外傷性で原因が明確なケガが基本

  • 保険内施術では、

    • 電気療法のみ

    • 短時間の対応
      になるケースも少なくない

そのため、

「安いけど、思っていた施術と違った」
「その場しのぎで、結局また通うことになった」

という声も、現場ではよく耳にします。

整骨院(接骨院)は
“保険が使える万能な場所”ではなく、条件が合ったときに強い場所
ここを理解しておくと、選択を間違えにくくなります。

整体院が向いている人|「慢性的」「原因が曖昧」なら候補になる

整体院は、明確なケガというより「積み重なった不調」を扱うことが多い場所です。
整骨院(接骨院)では対象になりにくいケースでも、整体が合う人は少なくありません。

ここでは、整体院が力を発揮しやすい代表的なパターンを整理します。

姿勢・デスクワーク由来の慢性不調

次のような症状が長く続いている場合、整体院が候補になります。

  • 首・肩こりが慢性化している

  • 腰が重だるい、張る感じが続いている

  • 夕方になると疲労感が強くなる

  • 寝てもスッキリしない

これらは、

  • 長時間のデスクワーク

  • スマホ・PC操作による前かがみ姿勢

  • 運動不足や同じ動きの繰り返し

といった 生活習慣や姿勢のクセ が背景にあることが多く、
「どこかを痛めた覚えがない」「いつの間にかつらくなった」
という人ほど整体の対象になりやすいです。

ケガ後に残る違和感・動きの左右差

こんな経験はありませんか?

  • 治ったと言われたのに、なんとなく違和感が残る

  • 同じ場所を何度も痛める

  • 「片側だけ張る・動かしにくい感じがする」

ケガ自体は治っていても、

  • 動き方が変わったまま戻っていない

  • かばうクセが無意識に残っている

  • 左右差が固定化している

といった状態だと、
再発や別の部位の痛みにつながることがあります。

こうした「ケガ後の動きの問題」は、
整体で全体のバランスを見直すことで改善の糸口が見えるケースも多いです。

整体院選びで失敗しやすいポイント

整体院は自由度が高い反面、差が出やすいのも事実です。
失敗しやすいポイントを知っておくことが大切です。

  • “誰がやっても同じ”ではない
    → 技術・経験・考え方にかなり幅があります

  • 説明が少なく、施術だけで終わる
    → なぜそこが原因なのか分からないまま通い続けることに

  • 即効性だけを強調しすぎる
    → その場の変化はあっても、戻りやすいケースもある
    (※もちろん、技術が高く即効性と再発防止を両立している例外もあります)

整体院を選ぶ際は、

  • 施術前に 話をしっかり聞いてくれるか

  • 動きや姿勢を 評価してくれるか

  • ゴールや通院の目安を 説明してくれるか

といった点をチェックすると、失敗しにくくなります。

マッサージ(あん摩)・もみほぐし・カイロ・整形外科との違いも整理

整体・整骨院とあわせてよく迷われるのが、
「マッサージ」「もみほぐし」「カイロ」「整形外科」です。

ここを混同したまま選んでしまうと、

  • 期待していた目的と違った

  • 楽にはなるけど、問題は解決していない

  • 本来受けるべき検査や治療が遅れた

といったズレが起こりやすくなります。

整理の軸はシンプルで、
「リラクゼーション目的か」「治療目的か」です。

「リラクゼーション目的」か「治療目的」かで分ける

それぞれの立ち位置を、まず言葉で整理します。

  • あん摩マッサージ指圧
     → 国家資格(あん摩マッサージ指圧師)
     → 筋肉・血流・神経への刺激を用いた 医療寄りの手技

  • もみほぐし
     → 資格不要のケースが多い
     → 疲労回復・リラクゼーションが目的

  • カイロプラクティック
     → 日本では国家資格ではない
     → 背骨・骨盤アプローチが中心で、内容は院ごとの差が大きい

  • 整形外科
     → 医師による診断・検査・治療が可能
     → レントゲン・MRI・投薬・注射・手術・リハビリまで対応

「気持ちよさ」か、「医学的な判断・治療」か。
この違いを意識するだけでも、選びやすくなります。

【早見表】結局どこに行けばいい?目的別・施設別まとめ

施設名 資格 主な目的 できること 向いている人 注意点
あん摩マッサージ指圧 国家資格 治療+ケア 筋緊張の改善、血流促進 医療寄りのマッサージを受けたい 対応範囲は筋・神経が中心
もみほぐし 不要(民間) リラクゼーション 疲労回復、気分転換 とにかく楽になりたい 治療・原因改善は目的外
カイロプラクティック 国家資格ではない 姿勢調整 背骨・骨盤の調整 姿勢由来の不調 技術・安全性に差が大きい
整形外科 医師免許 診断・治療 検査、投薬、注射、手術、リハ 強い痛み・しびれ・不安がある 待ち時間・運動指導が少ないことも
整骨院(接骨院) 柔道整復師 外傷治療 捻挫・打撲などの施術 ケガの直後 保険は条件付き
整体院 不要〜民間 慢性不調対応 姿勢・動きの調整 原因が曖昧な不調 技術差が大きい

迷ったときの選び方:3ステップで決める(チェックリスト)

「違いは分かったけど、結局自分はどこに行けばいい?
ここが一番悩まれるポイントです。

そんなときは、感覚や口コミではなく、
“順番”で判断すると失敗しにくくなります。

Step1:まず“赤信号”があるなら整形外科へ

次のような症状がある場合は、
整体や整骨院を考える前に 整形外科(医療機関)を優先してください。

  • 夜も眠れないほど強い痛みがある

  • 明らかな腫れ・熱感・変形がある

  • しびれがどんどん強くなっている

  • 力が入らない、感覚が鈍い

  • 発熱を伴う痛み

  • 特に理由がないのに急激に体重が減っている

これらは、
画像検査や医学的判断が必要なサインです。

「とりあえず整体で様子見」は、
かえって回復を遅らせることもあります。

Step2:ケガ(外傷)なら整骨院or整形外科、慢性なら整体も候補

次に考えるのは、痛みの性質です。

  • 受傷直後〜1か月以内
    → 捻挫・打撲・肉離れなどの 外傷ルート
    → 整形外科、または条件が合えば整骨院(接骨院)

  • それ以外(いつの間にか・長く続いている)
    → 姿勢・動き・生活習慣が関与する 慢性ルート
    → 整体、マッサージ、コンディショニングも候補

「いつから?」「きっかけは?」と聞かれて、
はっきり答えられない場合は、慢性側に分類されることが多いです。

Step3:院選びのチェック項目

施設の種類が決まっても、
“どこに行くか”で結果は大きく変わります

最低限、次のポイントはチェックしてみてください。

① 検査・評価があるか

  • 触る前に話を聞いてくれる

  • 姿勢や動きを実際に見てくれる

② ゴール設定があるか

  • 「何回くらいで、どうなればOKか」を説明してくれる

  • ただ「しばらく通いましょう」だけで終わらない

③ 説明がわかりやすいか

  • 専門用語を並べるだけでなく、噛み砕いて説明してくれる

  • 納得できる理由がある

④ セルフケアや生活指導があるか

  • 家で何をすればいいか教えてくれる

  • 日常動作の注意点がある

⑤「通わせる仕組み」になっていないか

  • 初回から過度に回数券を勧めてこない

  • 不安を煽る説明が多くない

「また戻る…」を繰り返す人へ:整体/整骨院の“その先”にコンディショニングという選択肢

整体や整骨院に通って、
その場では楽になる。でも、しばらくするとまた同じ痛みが出る。

実はこれ、とてもよくある相談です。
そして多くの場合、原因は「施術が悪い」ことではありません。

なぜ戻る?原因は「ほぐす」より“使い方”にあることが多い

戻りやすい人に共通するのは、次の3つです。

  • 支える筋力の不足
    → 必要な筋肉が働かず、同じ場所に負担が集中する

  • 動きのクセ(荷重の偏り)
    → 無意識の立ち方・歩き方・体の使い方が変わっていない

  • 脳が新しい動きを学習できていない(未学習)
    → ほぐしても、身体が“元の使い方”にすぐ戻ってしまう

つまり、
「硬いところをほぐす」だけでは足りない状態です。

痛みは結果であって、
本当の原因は「どう使っているか」に残ったまま、というケースが少なくありません。

コンディショニングの考え方:評価 → 整える → 鍛える

そこで必要になるのが、コンディショニングという考え方です。
単なる施術でも、単なる筋トレでもありません。

基本の流れは、この3段階です。

① 評価

  • 姿勢

  • 歩き方

  • 片脚での立ち方・動き

こうした動作から、
どこに負担が集中しているか/なぜそこに痛みが出るのかを特定します。

② 整える

  • 硬くなって動かないところを緩める

  • 本来動くべき関節・筋を動かす

※ここは「たくさんやる」より、必要最小限が重要です。

③ 鍛える

  • 支えるべき筋肉を正しく使う

  • 正しい動きを反復し、身体に覚えさせる

この段階で初めて、
“戻らない身体の使い方”が定着していきます。

「痛みを取る」だけじゃなく、“痛みが出ない動き”まで持っていく

多くの場所では、ゴールが
「今ある痛みを取ること」で終わっています。

コンディショニングのゴールは、そこではありません。

  • 痛みが出にくい立ち方

  • 再発しにくい歩き方

  • 無意識でも負担が偏らない動き

ここまで含めて初めて“改善”です。

重要なのは、
施術が強いか弱いか、即効性があるかどうかではなく、
どこをゴールに設計しているか

PRO-motionでは、
「医療と運動のあいだ」に立ち、

  • 医療的な評価の視点

  • 運動による再発予防

この両方をつなぐ形で、
整える × 鍛える = コンディショニング
という考え方を大切にしています。

まとめ|整体・整骨院・マッサージの違いを知ると、選び方はシンプルになる

整体・整骨院(接骨院)・マッサージは、
どれが良い/悪いではなく「役割が違う」だけです。

選び方を整理すると、次のようになります。

  • 捻挫・打撲・肉離れなど、原因がはっきりしたケガ
     → 整形外科、または条件が合えば 整骨院(接骨院)

  • 肩こり・腰痛・だるさなど、慢性的で原因が曖昧な不調
     → 整体院マッサージ が候補

  • とにかく楽になりたい・疲れを抜きたい
     → もみほぐし・リラクゼーション系

そしてもう一つ、大切な視点があります。

それは、
「その場では良くなるのに、また戻る」状態を繰り返していないかという点です。

この場合、問題は
施術の強さや相性ではなく、
身体の使い方・動き方が変わっていないことにあるケースが少なくありません。

そこで選択肢になるのが、
評価 → 整える → 鍛える までを一つの流れで考える
コンディショニングという考え方です。

  • 痛みの“原因”を評価し

  • 必要な部分だけ整え

  • 再発しない動きを身体に覚えさせる

これにより、
「痛みを取る」だけで終わらず、
“痛みが出ない状態”をゴールにすることができます。

どこに通うか以上に、
どこまで良くなりたいのかを決めること。

この記事が、
あなたにとって納得できる選択をするための
一つの判断材料になれば幸いです。

執筆

片浦 聡司

PRO-motion代表取締役 / 理学療法士 / 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT) / (公財)日本オリンピック委員会(JOC)医科学強化スタッフ(水泳競技(2015~2016))

名古屋大学医学部卒。急性期病院で整形外科領域を中心に臨床経験を積み、姿勢・動作の分析から痛みや不調の原因を見立て、再発予防につながるコンディショニング指導を得意とする。
2015年より2年間、JOC医科学強化スタッフとして国際大会(ユニバーシアード等)にも帯同。
高齢者からトップアスリートまで幅広くサポートしている。

体験プログラムのトレーニング風景 体験プログラムのトレーニング風景 体験プログラムのトレーニング風景

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